タテジマとファイブアローズに魅せられて

　中でもクリーンナップは脅威の３人が揃った。

　新井選手は今日もチームにチャンスを運び続けた。５番の今岡選手は併殺打を久しぶりに記録したが先制となるホームランを低い弾道でバックスクリーンに叩き込む。そして試合を決めた金本選手の２ラン。３,４,５番がこれほど打てばそうは簡単に負けないのだ。

　今日は試合開始からずっと雨が降り続いていた。こういう試合は先制点が何より大事。そして先制された後は監督もおっしゃっていたがとにかく表を「０」に抑えること。これを徹底すべき試合だった。

　ただ、マウンドのぬかるみは相当だっただろう。投手は投げにくそうにしていたが、それでも球児投手が登場してからは安定感抜群だった。

　先発石川投手は今日もよく抑えた。初回のピンチを脱すると落ちる球を効果的に使って打たせて捕るピッチング。きっと三振を奪うというよりも、こうやってゴロを打たせてアウトを取る内容のほうが向いているのだろう。結果として三振を奪うことがあるにせよ、このスタイルで行けば良いと思う。

　とにかく今日の打線を見て思ったことは「味方で良かった。」ということだ。７番に３割打者がいるなんて敵にしたら本当に嫌なチームだと思う。そのチームが今日も勝って２位とのゲーム差を１に広げた。

　タイガースは読売戦に連敗中である。ここで勝っておけばマジックが出て有利に進めるのに・・・・・という試合で負けている。

　読売も追いつくのだが、ここで勝っておけば追い越せる、または追い詰めることが出来るのに・・・・・という試合で負けている。

　そうこうしているうちに残り試合は減って行く。気が付きゃもう１ケタになっているのだ。

　逃げ切り？そんなんどうでもエェ！！とにかく勝つことだ。こっちは新井選手が帰ってきたという大きな追い風が吹いている。この残り試合が少ない中でこの追い風は本当に大きいと思う。

　つないで粘って諦めずに勝つタイガースの姿が雨の甲子園で大きく高く跳ねた。伸ばした手の先に掴むものはアレしかない。その掴む瞬間を観るためにもとにかく応援するのみだ。タイガースの勝利は幸せを運んでくれるのだから。