タテジマとファイブアローズに魅せられて

　皮肉なもので、讀賣で一番やばい打撃をする感じがするのが亀井と坂本という若い２人であるのだが、他所様のことは他所様で勝手に考えてもらって、こっちはタイガースのことを考える。

　新井選手が不振であるが、それを感じさせずに攻めまくる赤星選手と平野選手のプレーには毎試合感心する。

　波及効果という言葉があるが、今年は例年に無くエンドランのサインが多いのではないか？それくらい次の塁への貪欲な姿勢が現われている。

　考えてみれば讀賣のレフトはラミレスであり彼の守備を考えればエンドランでは自動的にサードへＧｏ！なのは当然である。しかしこれを当然のように出来ることが良いことであろう。

　走塁では今日の試合の先制点も、そういったチームの状況を反映させた和田コーチの好判断の１つであり、積極的な走塁の鳥谷選手の足を信頼し、活かしきった和田コーチのもたらした先制点でもあった。

　金本選手のホームランで一時は３点差をつけた。２０００本安打を甲子園で達成して欲しい反面、チームを打撃で勝利に導いて欲しい。その相反する考えの中で最善なのは何なんだろう？明日１安打で、試合を決めてもらって甲子園へ？だったら他の打者が頑張って勝利を持ってこなけりゃいけない。明日は新井選手と今岡選手に期待をしよう。

　１１０km/h台のカーブに１２０km/h台のスライダーとフォークを織り交ぜて岩田投手は投げた。まるで打者心理を読んでいるかのようにストレートを待っている相手には変化球で、変化球街にはストレートで押していって凡打の山を築かせた。６回途中からはボールがやや抜け出して野口さんとの構えとは別のところに行き始めたが、８回を１失点、それも本調子ではないと思われるとはいえ讀賣の重量打線に１失点は上出来だ。重量打線だから重さはあるが軽快さはないってことか？だから１人１人と丁寧に対戦していけば今日のように抑えられるという事実を知ったことだろう。

　阪神タイガースにとっては投手戦、讀賣にとっては貧打戦、この違いがとても大きい試合だった。そして岩田投手が投じたボールは何球も美しい軌道を描いて野口さんと岩田投手の間を行ったり来たりした。

　明日は珍しく讀賣相手のデーゲーム。相手は慣れないデーゲームだから、この調子で明日ももう１っちょ！！そして聖地へ帰ろう！そうしよう！！