立ち上がりの能見くんを見たときは「やばいなぁ。」と思ったものだが、初回を抑えたことで逆に期待を持ってしまった。
SHINJO選手のチームを乗っけてゆくヒットを活かせなかった北海道日ハム勢は自分で自分の首を絞め続ける。
前半から中盤にかけては守備戦とでも言うべき好プレーが続出して点を取らせない。
しかしここで注目したいのは徐々に戦況は日ハムが防戦一方になっていったことだ。
そんななか、アニキのドでかい当たりがフェンスを直撃、2ベースになる。迎える打者は今岡さん。相手にとっては一番お迎えしたくない打者だ。
マウンド上の江尻投手はフォークの投げすぎで握力が無くなっていたらしい。その彼の投じたフォークを今岡選手は物の見事にレフトスタンドに運んでいった。ベースを周るときの得意気な顔は眩しいくらいだ。そして攻守交替の時にはSHINJO選手と笑顔でタッチを交わす・・・イイ奴だなぁ・・・SHINJO選手。
ただでさえ抑えられているハムにはこの2点は意気消沈してしまうには充分だった。最終回のオバンドー選手のホームランは『棚からぼた餅』程度のもので、唐突に出た偶然の産物程度のものだ。気にすることはない。
終盤に向けて勢いを増してゆくタイガース。それに反してどんどん意気消沈してゆくファイターズ。この対比は能見くんを落ちつかせるには充分だった。
能見くんは徐々に状態を良くして行く。スライダーもストレートもキレを増し、たまに出塁を許しても涼しい顔で片付けてゆく。今日はランナーがいなくてもセットポジションで投げていたが、かえってそれが安定をさせていたように見える。
言っては悪いが、今日は
吉崎選手が登板した時点で勝利を確信した。この投手、
ランナーに対し全くの隙だらけで、鳥谷が3塁へ盗塁し、関本選手は2塁へ盗塁。しかも両方ともキャッチャーは投げることすら出来ない。まったくのスカスカ状態だった。
そしてその次に建山投手当たりが出てくれば少しは違ったものを、ヒルマン監督が指名したのは井場投手。ファンの方には申し訳ないが、はっきり言って『あの後ろ髪を伸ばすのは似合ってない!!』、そして『抑えられる気が全くしない』投手だった。結果は案の定、スペンサー選手に普通にレフトに打たれていた。とにかく後ろ髪を伸ばすのは似合ってない!!カットした方がいい。そんなに北海道は寒いのか??
今日の能見くんの投球は書くまでもなくチームに大きな影響を及ぼした。
チームにとっては今シーズン初の完投勝利。ベンチもよく最後まで中継ぎを出さずに我慢したものだと思う。それほど勢いが違っていた。自由獲得枠で入団した野間口投手は2勝目を上げた(まぁ、1つは雨で中断勝利だけど)。一場も勝てはしないがローテに入っている。そんなのに負けるわけには行かないのだよ。という内容で今日は勝った。彼らでさえ、完投勝利はあげていない。次は好調の千葉ロッテと対戦する。その前に中継ぎ陣を休ませることが出来たのは大きい。
パ・リーグの印象はどうか?北海道日ハムと対戦しながら他球団を見ていたが、パの球団は比較的表ローテの投手をぶつけていてはいないか?それに対して普段着のセの球団。最初の勢いはパにあると思うが、ジワジワとセも追い上げて行く気がする。タイガースにとっても、裏ローテで小笠原選手、セギノール選手にほとんど仕事をさせずに勝ったことは非常に大きい。
今はどっちが表ローテで、どっちが裏ローテか分からないタイガース。だって裏には下さんがいるし。普段着野球で交流戦最初のカードで2勝1敗。相手が昨年3位で、今年も3位につけている北海道日ハムというのが調子を図る意味でも絶好の対戦相手だった。
今日の試合は、今後に向けて、チームにも能見くんにも、そして鳥谷にも明るい兆しが見えまくった好ゲームだったと思う。
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今日のMVPは
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