タテジマとファイブアローズに魅せられて

　そりゃ確かに打線が悪かった。相手が左投手ということで、不調の２人を使ったけど、それはベンチの考えだから俺もどっちがいいかわからない。それはコーチ陣がどう修正して、選手がどう取り組むかだろうし。これだけは書いておきたいのは好き好んで不調になっていると言うわけではなく、この時期に完全に外したら復調の機会がいつになるかわからんということだ。そこまで考えなきゃならんと俺は思う。

　でも小嶋投手はすばらしかった。イ・スンヨプを３球三振にとった時とかは本当に。確かに高めに球が行って、それが甘かったりすると打たれてしまったけど、ベストピッチをした投球は点になっていない。点になったのはみんな甘い球ばかり。それを投げてしまったことは反省点だけど、２１歳のルーキーでありながら狭いドームのホームランも警戒しながらあれだけの投球なんだから、これは凄いことだと思う。

　四球が少ないというのも素晴らしい。味方にしてみれば打たれたランナーよりも打たれていないのに出塁されるほうがコケるものだから。

　打順のめぐりで途中交代だったけど、今日の内容はルーキーとしては合格なんてもんじゃない。充分に役目は果たした。ただこれは「ルーキーとしては」と言う点だ。ここまで来ると期待というか欲目というか、そういったものも出てくる。もっとできるんじゃないか？とかそんな感じだ。

　来週の日曜日、俺は甲子園にいるんだけど、その目の前で再び小嶋投手を見ることが出来るかと思うととても楽しみだ。

　江草投手も好調を維持。先発枠からは漏れたような感じだけど、能見投手がクセを直すとか言われているのでもしかしたら出番があるかもしれない。個人的には江草投手が中盤にいてくれるとすごく助かる気がするのだが、先発でもテンポが良すぎるくらい良く投げていくのでこれはこれで楽しみにしたい。

　４番のアニキに猛打賞が出て、少しずつ形になってきた面と、アニキしか打っていないような印象を持ってしまうのが危険な気もするが、こうやって打線の軸につないで行くという意識を持って火曜日からも戦おう。相手は強いんだけど、阪神甲子園球場という不思議な力を持つ場所で立ち上がればいい。

　最終打席、今岡選手が力んでしまって併殺打。この辺の気持ちをしっかり治せるよう、チーム一丸となって戦っていって欲しいよね。阪神タイガースは強いチームなんだから。