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タテジマとファイブアローズに魅せられて

阪神タイガースはもちろん、Bリーグの香川ファイブアローズも応援中。
野球もバスケも素人目線です。お手柔らかに!
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向日葵の揺れる中
 選手には様々な個性があるけど、ホームランにも様々な個性がある。速い打球でスタンドに突き刺すようなものもあれば、風に乗せる技ありなホームランを打つ選手もいる。

 タイガースのホームランで印象に残る選手は、やはり田淵幸一さん(前・1軍打撃コーチ)だろう。大きな大きな弧を描く滞空時間の長いホームランは、沢山の幸せを振りまきながら飛んでいく気がして、観ているこちらを幸せにしてくれた。僕は勝手に『幸せホームラン』と呼んで親しみを持っていた。これは田淵選手が西武ライオンズに移籍してからもずっと思っていたことだ。

 田淵さんの打球とは違うけど、同じように大きく空を見上げるホームランを打つ選手がタイガースに1人いる。桧山進次郎選手である。

 自分の観戦日と選手の活躍との愛称がどのくらいのものかは知らないが、昨年の観戦に限っては桧山選手との愛称は抜群だった。昨年の僕は甲子園で5試合観戦したが、そのうち3試合で桧山選手は大活躍。2回お立ち台に上がってくれた。

 4月18日 自身初のサヨナラホームランでお立ち台。
 7月18日 接戦にケリをつける決勝ホームラン。お立ち台は安藤投手。
 9月 7日 猛打賞でお立ち台。

 といった具合である。

 僕の記憶違いじゃなければ、大学生時代の桧山選手はどちらかといえばその打撃はアベレージヒッターで、ホームランバッターだったかなぁ?と思ったこともあったが、低迷期のタイガースでは4番も打ち、振り回すくせも付けてしまった。野村監督時代は代打になってしまったこともあり、試合に出られない辛さに人知れず悔し涙を流したこともあったという。しかし、そんなことを表には出さず、明るくチームを照らしつづける彼が選手会長を務めた時期にチームが優勝したのは桧山選手のチームへの気持ちと、たゆまぬ努力の賜物であることは間違いないが、加えて野球の神様からの贈り物だったのかもしれない。

 桧山選手の打撃のなかでも、左打者でありながら左中間に打球を飛ばすときのフォームの美しさは秀逸で、その打球もまるで測ったかのようにバックスクリーンの少しレフト側に飛んでゆく。
そして放たれる打球は弾丸ライナーではなく、大きな弧を描き、それはまるで太陽の軌道のような弧を描きスタンドへと飛んでゆく。その姿は他の打者とは一線を画す美しさだ。

 タイガースには投手に太陽選手がいるが、チームにも桧山進次郎選手という“太陽”が輝く。ヒーローインタビューでは誰よりも喜びを顕わにし、誠実さを隠せずにアナウンサーやファンに語りかける姿は暗闇すらも明るくしてしまう光と暖かさに満ちている。

 向日葵(ひまわり)は太陽に向かって伸び、太陽に向かって花を咲かせる。

 ライトスタンドで黄色いメガホンを振り、風に揺れる向日葵のように桧山ダンスを踊る花(観客)は桧山選手が放つ、明るさと暖かさに満ちた太陽のような打球に向かいこれからもメガホンを振り、歓声を上げ続ける。
4.20
| T−コラム | 19:45 | comments(0) | trackbacks(0) |









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