タテジマとファイブアローズに魅せられて

　夢の対決が見れるのが醍醐味。それはもちろんのことである。

　今日は阿部がＭＶＰとのことだが、それは２打点が評価されたこと。打った相手も球界を代表する好投手であったことも評価された。打ったことは賞賛に値する。

　でもそれでＭＶＰであるならば、それは交流戦のお立ち台でも同じことだと俺は思う。

　阪神ファンであることを抜きにしても、今夜のＭＶＰは球児投手ではないだろうか。(打者では森野か？ホームランを打っていれば阿部で妥当かとも思うが)

　全部ストレート勝負。球児投手に期待されるのはストレートで三振を奪うこと。９回の１イニングだけであるが全てストレートで３者三振に切ってとったことと、ＭＶＰを受賞することとなった阿部の打撃とではどちらがオールスターの趣旨に合ったことであるだろうか？どちらのプレーが『夢』であっただろうか？単純なことだと思う。

　言っておくが、阿部のプレーや打撃にケチをつけているのではない。その選考基準というか価値観にケチをつけているのだ。これでは投手がＭＶＰなんて獲れやしない。ましてや１イニング勝負のクローザーやセットアッパーなんて無理である。オールスターのＭＶＰを公式戦や交流戦のお立ち台気分で選んではいけないのだ。

　ファン投票を中心に選ばれた選手がオールスターでしか出来ない勝負やプレーを見せる。なんのためのオールスターだ？野球人気云々言う前に、こういった選考そのものでプロ野球の価値を低くしてやしないか？ファンだけじゃなく選手にも夢を見させろよ。

　今日のＭＶＰ、俺は絶対に藤川球児投手。そして球児投手と城島選手の真っ向勝負にフルスイングで勝負しに来たパ・リーグの選手にも賞賛を贈りたいのだ。