今シーズンを軽く振りかえる〔野手・その他編〕
もうこれも“怪我”ってことになるんでしょうね。
シーズン序盤から赤星選手が痛みをこらえながらのプレーでした。これをチャンスとして赤松選手が頭角を現す・・・・・のが理想だったんだけど、打撃不振で固定できず苦労しました。金本選手は膝の痛みで上体だけのバッティングになってしまっていた気がしたことも何度かありましたし、その金本選手の後ろが固定できなかったのは金本選手にも辛いことだったと思います。
しかしここから面白かったんですね。庄田選手、桜井選手が出番を得て、桜井選手はそのまま1軍に帯同しました。濱中選手とシーツ選手の不調は林選手がカバーし、主力選手の離脱を埋めるどころか主力選手になってくれました。これは大きかった。
金本選手の怪我があり、嫌でも考えなけりゃならない金本選手の後釜。この後釜争いが形だけでも考えられるようになったのは大きな収穫だったと言えるでしょう。
途中で喜田選手のトレードという出来事もありましたが、長距離砲を失ったイメージを払拭してくれました。
ファームが長かった藤原選手もコツコツと出番を重ね、今年はしっかりヒットも打てました。それだけじゃなく、セカンドに坂選手と起用するなど、苦肉の策とはいえ若い選手を起用できた。それも1試合とかではなく何試合も続けて起用できたことは大きかったと思います。
散々言われていた“ポスト矢野”争いは、ポストという年齢でもないのですが野口さんが一番手を得ました。いや、今年の野口さんは上園投手という相棒を得て水を得た魚の如く活躍しましたね。年齢的にも今年活躍しなければ・・・・・ということもあったと思いますが、そんなことを忘れさせてくれる活躍でした。矢野さんとは対極的なリードは観ていて面白かったです。
野口さんの打席を見ていると打ち方変えたのかな?と思ったんです。今までは打席で左足を小刻みに動かしてリズムをとっていたのですが、今年は動かさずに待っている感じの打席になりましたね。お立ち台での渋い声を来年も聞かせてほしいです。
本当はここで30歳前後の捕手がいれば更に安定したんでしょうけど、とりあえず候補者の中で頭1つ抜き出た感のある狩野選手には大いに来年も期待しましょう。やはり勢いは大事です。そして1軍経験は本当に大事。これは他の選手にも言えるんでしょうけど、2軍の投手と1軍の投手では投げるボールのレベルが違うと思うんです。そのレベルの違いを感じて、慣れていく作業は一朝一夕にはできません。でもそれを継続していく時間を得たということは本当に大きなものと思います。来年は1軍ベンチに入る3人の捕手に堂々と名を連ねることでしょう。期待しています。
意外だったのは最後の最後に小宮山捕手が1軍初打席を踏んだこと。確かに春のキャンプは1軍に呼ばれていましたが、それが秋になっても呼ばれるということは成長している部分とか、何か訴えるものがあったんでしょう。彼の強肩は一見の価値有りなので、これからも順調に成長していってほしいと思いました。
最後になりますが、今年も寂しいことですがチームを去る選手やコーチがいます。今の時点では三東投手などの4名の選手と正田コーチの名前が挙がっていました。プロの世界ですから定年退職なんて無いと思っています。でもお疲れ様でした。と言わせてください。
それと正田コーチには、今年偶然お見かけした時にサインをお願いしたのですが「僕なんかのサインでいいんですか?」とおっしゃって快くサインしてくださったこと。そしてその時にほんの少しだけですがお話しさせていただけたこと。僕のような1ファンにも柔和な表情で対応してくださったこと。握手した手が柔らかかったこと。良い思い出を頂きました。ありがとうございました。