タテジマとファイブアローズに魅せられて

　動いた８回。この回も２アウトから。赤星選手を四球で出し、桧山選手にもカウントを苦しくする。２人続けて四球で出したくない。その意識が少しだけ混じったのか？それでも簡単な球じゃなかったけど、それを桧山選手が運ぶ。ワンバウンドして外野フェンスの一番上に当たる。１つ間違えばエンタイトル２ベース。これだと２．３塁になってしまうんだけど、打球はタイガースに味方した。

　赤星選手という１人のランナーが、赤星選手に不慣れなバッテリーを苦しめた。

　シーツ先生にも四球。１イニング２つ目。コントロールが良い西口投手が苦しむ。苦しんでいる中、今度は四球の後のストライクを取りたい球・・・・・これも簡単な球じゃないけどスライダーをセンター前に打ち返す。２点先制。しかも８回に。

　マウンドには球児投手が上がる。高めのストレートが力いっぱい投げ込まれる。あの高さにあの球じゃ打てないよ。それくらい凄い球。

　最終回は久保田投手。相手のライオンズには大学時代に同じチームで戦った小野寺投手がクローザーとしている。解説の伊原さん（元・西武監督、元・阪神コーチ）がおっしゃるには、ライオンズ時代に「久保田に勝てる？」と聞いたら「あいつには負けません！」と答えたという。

　昨日は松坂投手が完封。でも今日は、タイガースにいる松坂投手と同学年の投手で完封リレー。この１９８０年度の選手の層の厚さは物凄いんだけど、それだけただでは終わらない連中が集まっているってことだろう。

　江草投手も、浅井捕手も、そしてみんなが粘って頑張って勝ち取った勝利。抑えられている印象があるけど２日あわせても相手は３点しか取っていないんだから、タイガースとそれほど変わりは無い。

　とにかく粘って粘って粘り強くなったチームに嬉しさがこみ上げてきた試合だった。