タテジマとファイブアローズに魅せられて

　ただ、和田監督も松田投手の起用場所の変更を考えていない様子。これに俺は大賛成である。

　正直、ここで変えてどうする？という気持ち。それくらいの覚悟が無けりゃ、最終回の同点でマウンドには最初から送らない。

　糧というやつだと思う。ここで苦しんでおかなけりゃ松田投手が大きくならないんじゃないか？今年の救援陣、呉昇桓投手の前は松田投手に任せる。そう思ったんだったらそうする。その信念は結果が伴わなくても観ているこっちには十分伝わってくる。

　松田投手の持ち味はストレート。阪神タイガースには長くにわたって、ストレートが魔球と称されるくらいの投手が抑えを務めていた。

　分っていても打てないストレートを投げる投手。高めのストレートに、バッターが思わず手を出してしまう投手。その投手の域に達するかどうかわからないし、同じタイプかどうかもわからない。

　でも、松田投手にストレートへのこだわりがあるのであれば、その域に達するくらいのストレートを投げることができるようになってほしいし、今日の最後の場面で投げたコースで空振りを獲れるほどになってほしい。

　当然、バッテリーとしてストレートで勝負できる配球は必要。ストレートを活かすための球種だって必要。向上すべきところはいくらでもある。

　だから下を向かないでほしいし、楽な場面で使おうなんてのは、ちょっと待ってほしい。松田投手も今は怖さを感じているというか、感じるべき時期なのかもしれない。

　良薬は口に苦し。連続サヨナラ負けはこれ以上ないくらいの苦い薬。それをグッと飲み干して、明日に向かうのだ。





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