タテジマとファイブアローズに魅せられて

　難しいんだけどプロは結果がすべてであると同時に経験を買う世界でもある。この天秤がどっちにどう振れるか？というのを判断するのに時間は確かにある程度必要。

　そういう意味では緒方選手の起用、俊介選手の出番があることを合わせ、ある程度緩やかな、いわゆる「察する。」という期間を経ての今回の決断だったと思う。

　去年もそうだし、今年もそうなのは印象的な一発を打っているということ。去年は４月にサヨナラを含む１試合２本のホームランを打っているし、今年は好投のバリントンからバックスクリーンに打っている。こうしたこともたまに見せられると決断は少し先送りになる。

　この繰り返しから出番を徐々に減らして今回の決断と思うのは俺の見当違いかもしれないけど、交流戦の終盤に入る時期であり、もう少しすれば同一リーグ間でのペナントレース再開という時期でもあることを踏まえれば、妥当といえば妥当な時期なのかもしれない。当然、もっと早期にという声もある。そこんとこのバランスなのよ。

　で、ファームにいる選手の中から誰が出てくるのか？ということになる。打撃面だけ見れば北條選手が良い仕上がりを見せているようだし、隼太選手にも復調の兆しが見えるらしい。こうしたことを踏まえてとっかえひっかえファームから上げて下ろしてを繰り返したっていいと思う。その中で誰がチャンスをつかむのか・という、早い者勝ちの競争をしたっていい。求められるのは、誰かが福留選手以上の結果を残すこと。

　若い選手にとっては、ここで中堅選手が呼ばれるようではいけないし、呼ばれたら呼ばれたで次も残る結果が求められる。自己責任の早い者勝ち。そんな競争が始まるってことだし、それがチームの活性化を生む。その点ではそういう時期になったってことだと思っている。