タテジマとファイブアローズに魅せられて

　それは最後の最後に行われた、声を出しながらのランニングだ。

　俺も運動部にいたんだけど、ああいうのは確かに一体感が生まれる。

　きっと選手たちもずっとずっと声出しランニングをやってきたんだと思う。ベテラン選手も外国人選手もやったんだろう。キャプテンも選手会長もやったんだろう。あの一体感のシーンが凄く良かった。歳をとると些細なことでも感動して涙もろくなる。そのせいかどうか知らないけどかなり涙もろくなっているので目頭が熱くなってしまった。

　なんていうか、城島選手が捕手を守ることが出来ず、藤井さんも故障。要の捕手２人が開幕マスクを被れない可能性が高いという事態ではあるが、この一体感があればもしかしたらなんとかなるんじゃないか？と思えてくる。

　俺は地元の友達と毎年順位予想をやっている（何も賭けてません）のだが、当然のように阪神を１位にした。和田さんが監督になると決まったばかりの頃は不安というよりも和田さんが心配だったのだが、思った以上に和田色が出ていることに最近気がついた。

　仲良し子よしではない一体感。それは各々が共通の目的のために出来ることを行い、実現のために１つになること。テレビの画面越しだけど、それを感じることが出来て本当によかった。そしてそれが本当に嬉しかったのだ。