タテジマとファイブアローズに魅せられて

　序盤のミスでの失点。焦る気持ちなのか何なのかは分からないが、チーム状態が悪いのは１人の選手だけの責任ではない。

　投手陣が打たれれば打たれるほど、盗塁を許せば許すほど狩野選手への風当たりが強くなる。確かに中には言えていることがあるのは事実。でもそれを１人で背負い込む必要は無い。

　打撃は打線である。でもなんか自分で決めようとする場面と、変に譲る場面がチグハグなところもある。その辺が苦しさを増幅させているのだ。

　様々なチャンスがあり、様々なミスがある。もしもあのミスが無ければ勝っていた。そんな考えが試合中に何度も浮かんでは消えた。

　特に思ったのは１１回裏の１アウト１，３塁の場面。ここで打席には平野選手。スクイズって選択肢は無かったのかなぁ？越智はストレートとフォークに絞れば間違いない。その投手が今日はフォークも若干高めに入ってきていた。スクイズするにはもってこいの場面だったが動こうとはしなかった。

　１２回表、読売は動いた。ヒットエンドランで１アウト１，３塁を作り出して得点につなげた。

　動く読売と固まったままのタイガースベンチ。本来だったら逆のことをしなければならないはずのタイガースベンチが動きもせず、固まったままである。攻めの姿勢が足りない。動かなくても攻めていた昨年のタイガースではなく、動かずに攻めないタイガースでは勝てないのだ。

　能見投手が失点を許し、続いたのは桟原投手である。どういうわけで今日は渡辺投手を使わなかったのか知らないが、この起用も良くわからなかった。

　古城のセンターフライ、サードは刺せたはず。この辺の集中力も切れている。

　もう１度みんなで野球をやろう。個々の選手の能力は負けていない。でも個々の選手が個々の野球をやっちゃダメだ。スクラップ＆ビルドなんて言葉があるが、いくらなんでも今は壊しすぎ。壊しても作り直せればいいんだけど、今は個々に勝手に作り直しているだけ。もう１度書くが選手の能力を見れば弱いはずが無いのだ。

　はっきり書けば今日は采配で負けた。みんな色々に思うことはあったと思う。確かにミスも出た。ミスまで采配のせいにするつもりは無い。でも延長に入ってからの攻めで得点出来なかったのは采配だろう。

　どうか選手の頑張りと勝ちへの意欲だけは消さないで欲しいと思うのだ。