出てくる喜び
欲を言えばこれに左腕投手が入ってきてほしかったのだが、そもそも左腕投手の先発もできるタイプが、先発当確の下さんと岩田投手を除けば能見投手が途中から参加という状態なのでこれは仕方ない。むしろ安芸で調整中の小嶋投手を楽しみに待った方が良さそうだ。
仮にこの3人を抜擢(という言い方も変だが)するにしても、先発ローテ6人中4人が右腕、2人が左腕ということでバランスとして特に悪いということでもない。中継ぎに力のある左が2枚控えているというだけで他球団からは垂涎の的なのだから。
この中で俺が注目するのは上園投手。コンビを組んでいた野口さんとはお別れだが、それでも彼の魅力は充分に発揮されると思っている。
彼の投球は多くの人が「投手らしい投手」とか「気持ちを出せる投手」と形容する。それがどんな姿なのか、言葉にできりゃいいのに俺はその辺が苦手。おそらく「こうだろうなぁ。。。」という程度に思うだけで言葉にできないのだ。
野口さんは積極的に内側もガンガン攻めた。矢野さんは外を中心に組みたてながら内側に時々切れ込むタイプ。どちらが向いているかは分からないが、外でも内でも投げるときは攻める姿勢で投げられる投手なんだろうと俺は思っているし、ピンチでも顔に出さず投げ込むことができるという解釈だってできると思う。
向かって行く投球。なんて素敵な投球だろう。不思議なものでライトスタンドから見ていても投手の投げる姿勢というのは伝わってくる。逃げているとか苦労しているとか向かって行っているとか。確固たる証拠はないがそれは不思議と伝わってくるのだ。
もちろんそれは普段のプレースタイルから来るその選手への信用というものも大きく影響する。石川投手も気持ちが強そうだが上園投手の方がさらに強そうに見える。
それは彼自身の投球が理由ではないだろうか。人に比べて物凄く速いストレートを投げるわけではない(ストレートがジャイロ回転しているという説はある)。フォークボールが決め球と思うが全盛期の大魔神佐々木のようなフォークでもない。でもこういったことが逆に彼を強い投手にしていると思うのだ。
入団してから開幕はファームで迎えている。1軍での勝ち星はいずれもシーズン途中にファームから1軍に呼ばれる形で挙げたものだ。
俺は今でも覚えている。上園投手が投げたフォークが後ろに逸れて3塁ランナーがホームに突っ込んでくる。素早くクッションボールを掴んだ野口さんがホームベースカバーに入った上園投手に送球する。上園投手は軸足でランナーをブロックしながらタッチアウトにした場面を。投手にとって本当に大事な軸足を、ランナーのスライディングに晒してまで死守する姿に、その気持ちの強さに俺は驚きを覚えたものだ。
そんな上園投手を開幕から見たい。このまま順調にキャンプを過ごし、是非とも満員の球場で、出来れば俺が観戦に行く日に観てみたいと思っている。
仮にこの3人を抜擢(という言い方も変だが)するにしても、先発ローテ6人中4人が右腕、2人が左腕ということでバランスとして特に悪いということでもない。中継ぎに力のある左が2枚控えているというだけで他球団からは垂涎の的なのだから。
この中で俺が注目するのは上園投手。コンビを組んでいた野口さんとはお別れだが、それでも彼の魅力は充分に発揮されると思っている。
彼の投球は多くの人が「投手らしい投手」とか「気持ちを出せる投手」と形容する。それがどんな姿なのか、言葉にできりゃいいのに俺はその辺が苦手。おそらく「こうだろうなぁ。。。」という程度に思うだけで言葉にできないのだ。
野口さんは積極的に内側もガンガン攻めた。矢野さんは外を中心に組みたてながら内側に時々切れ込むタイプ。どちらが向いているかは分からないが、外でも内でも投げるときは攻める姿勢で投げられる投手なんだろうと俺は思っているし、ピンチでも顔に出さず投げ込むことができるという解釈だってできると思う。
向かって行く投球。なんて素敵な投球だろう。不思議なものでライトスタンドから見ていても投手の投げる姿勢というのは伝わってくる。逃げているとか苦労しているとか向かって行っているとか。確固たる証拠はないがそれは不思議と伝わってくるのだ。
もちろんそれは普段のプレースタイルから来るその選手への信用というものも大きく影響する。石川投手も気持ちが強そうだが上園投手の方がさらに強そうに見える。
それは彼自身の投球が理由ではないだろうか。人に比べて物凄く速いストレートを投げるわけではない(ストレートがジャイロ回転しているという説はある)。フォークボールが決め球と思うが全盛期の大魔神佐々木のようなフォークでもない。でもこういったことが逆に彼を強い投手にしていると思うのだ。
入団してから開幕はファームで迎えている。1軍での勝ち星はいずれもシーズン途中にファームから1軍に呼ばれる形で挙げたものだ。
俺は今でも覚えている。上園投手が投げたフォークが後ろに逸れて3塁ランナーがホームに突っ込んでくる。素早くクッションボールを掴んだ野口さんがホームベースカバーに入った上園投手に送球する。上園投手は軸足でランナーをブロックしながらタッチアウトにした場面を。投手にとって本当に大事な軸足を、ランナーのスライディングに晒してまで死守する姿に、その気持ちの強さに俺は驚きを覚えたものだ。
そんな上園投手を開幕から見たい。このまま順調にキャンプを過ごし、是非とも満員の球場で、出来れば俺が観戦に行く日に観てみたいと思っている。