俺が守ってやる!
新井選手へのブーイングが広島市民に鳴っていた。おそらく本人も想像していただろうし、それを表面には出さないが育った広島でのブーイングは複雑な気持ちにはしたと思う。
心なしか苦笑のような、寂しげなような表情を浮かべた場面もあり、そのような雰囲気で投げる高橋投手もこれもまた複雑な感じの表情で投げて新井選手の1回目の打席はストレートの四球となった。
心なしか苦笑のような、寂しげなような表情を浮かべた場面もあり、そのような雰囲気で投げる高橋投手もこれもまた複雑な感じの表情で投げて新井選手の1回目の打席はストレートの四球となった。
そのあとだ。そのあとにこの日に俺が受けた凄い感動が待っていた。
俺は今岡選手のファンであるので、今日のタイムリーも凄く嬉しかった。こうやって前進守備の中で内野を抜けやすく出来るのも平野選手や新井選手の加入で改めてつなぐ野球ができているからだし、鳥谷選手の好調さもあって今岡選手と勝負するしかないような感じになっていることもある。だから今岡選手にはこのチームが好調なうちに本調子になって欲しい。
と、ここまで書いて思うのだが、ここまでの4試合中3試合で打点をあげているにもかかわらず本調子でないと言われてしまう今岡選手への評価は逆の考えにもなるんだろうけど実は凄く高いものであることが分かる。そして本人ですら修正の余地ありと言っているところも凄いのだ。
話を戻す。この試合の最大の感動についてである。
新井選手へのブーイング、これは当然新井選手だけに聞こえたものではない。球場中で聞こえているのである。ネクストにいる金本選手にも当然聞こえているのである。
カープでFA宣言した。そして移籍した。移籍した以上は当然、今日のようにカープと広島で対戦することもある。それは分かりすぎるくらい分かっていた。新井選手がアウトになれば、三振すれば少しはカープファンは溜飲を下げたかもしれない。でも勝負なんだからそれを故意にやるわけには行かない。ブーイングへの覚悟は出来ている。それでもプロは逃げるわけには行かない。
そこにあったのは新井選手への気持ち、そういった中で投げなければならないかつてのチームメイトである高橋選手への気持ち、そしてこのタイガース対カープという試合への気持ち。様々な気持ちを持ったことだろう。それを全て乗せたのがレフトスタンドへのホームランだった。俺にはそう思えた。
物凄い感動だった。1塁ランナーの新井選手を晒し者にするでもなく、堂々とホームに帰ってくることができるように答えを出した。それがタイガースの4番が見せた新井選手の決断への答えだった。
「俺が守ってやる!」 静かに1塁を回る金本選手の声が聞こえてくるかのようだった。本当に凄いホームラン。レフトスタンドのフェンスをギリギリ越えたかのように見えた“大きな大きな”ホームランだった。
新井選手も金本選手もブーイングには触れないと思う。それでいいのだ。だから1つのプレーからメッセージを感じる。これが出来るから野球は楽しいのだ。
金本選手は新井選手には愛のある辛口のコメントを発する。でも決してそれだけではないのだ。言う以上はやるのだ。いや、言う以上にやるのだ。
新井選手へ見せたアニキ最大の愛情表現。愛情表現とか言えば「よせ!気持ち悪い!」とか言うんだろうけど自分を慕っている選手、眼の前でチームメイトが辛い思いをしていたら言葉よりも結果で守るその姿。
いつもカッコイイ金本選手だが、今夜の金本選手はサイコーにカッコよかった。
俺は今岡選手のファンであるので、今日のタイムリーも凄く嬉しかった。こうやって前進守備の中で内野を抜けやすく出来るのも平野選手や新井選手の加入で改めてつなぐ野球ができているからだし、鳥谷選手の好調さもあって今岡選手と勝負するしかないような感じになっていることもある。だから今岡選手にはこのチームが好調なうちに本調子になって欲しい。
と、ここまで書いて思うのだが、ここまでの4試合中3試合で打点をあげているにもかかわらず本調子でないと言われてしまう今岡選手への評価は逆の考えにもなるんだろうけど実は凄く高いものであることが分かる。そして本人ですら修正の余地ありと言っているところも凄いのだ。
話を戻す。この試合の最大の感動についてである。
新井選手へのブーイング、これは当然新井選手だけに聞こえたものではない。球場中で聞こえているのである。ネクストにいる金本選手にも当然聞こえているのである。
カープでFA宣言した。そして移籍した。移籍した以上は当然、今日のようにカープと広島で対戦することもある。それは分かりすぎるくらい分かっていた。新井選手がアウトになれば、三振すれば少しはカープファンは溜飲を下げたかもしれない。でも勝負なんだからそれを故意にやるわけには行かない。ブーイングへの覚悟は出来ている。それでもプロは逃げるわけには行かない。
そこにあったのは新井選手への気持ち、そういった中で投げなければならないかつてのチームメイトである高橋選手への気持ち、そしてこのタイガース対カープという試合への気持ち。様々な気持ちを持ったことだろう。それを全て乗せたのがレフトスタンドへのホームランだった。俺にはそう思えた。
物凄い感動だった。1塁ランナーの新井選手を晒し者にするでもなく、堂々とホームに帰ってくることができるように答えを出した。それがタイガースの4番が見せた新井選手の決断への答えだった。
「俺が守ってやる!」 静かに1塁を回る金本選手の声が聞こえてくるかのようだった。本当に凄いホームラン。レフトスタンドのフェンスをギリギリ越えたかのように見えた“大きな大きな”ホームランだった。
新井選手も金本選手もブーイングには触れないと思う。それでいいのだ。だから1つのプレーからメッセージを感じる。これが出来るから野球は楽しいのだ。
金本選手は新井選手には愛のある辛口のコメントを発する。でも決してそれだけではないのだ。言う以上はやるのだ。いや、言う以上にやるのだ。
新井選手へ見せたアニキ最大の愛情表現。愛情表現とか言えば「よせ!気持ち悪い!」とか言うんだろうけど自分を慕っている選手、眼の前でチームメイトが辛い思いをしていたら言葉よりも結果で守るその姿。
いつもカッコイイ金本選手だが、今夜の金本選手はサイコーにカッコよかった。