そっちがそう言うなら、こっちもこう言う
球児投手がポスティングでのメジャー移籍の希望を球団に伝えたという。俺はこのポスティングという制度が大嫌いだ。
1人の選手としてメジャーなどの海外球団での活躍にあこがれるのは理解できる範囲。でもそれはFAで移籍することを容認するということでいいんじゃないかと思うのだ。
1人の選手としてメジャーなどの海外球団での活躍にあこがれるのは理解できる範囲。でもそれはFAで移籍することを容認するということでいいんじゃないかと思うのだ。
球児投手の発言について、俺の言いたいことを書いてみる。
球児投手は98年のドラフト1位指名でタイガースに入団した。いわゆる松坂世代である。
活躍を期待されもしたが立ち上がりは好投するものの、中盤以降になって捕まるというパターンが多く、なかなか試合の勝利投手権利ができる5イニングまで投げ続けることが出来なかった。
しかし2004年の中盤から1軍でも中継ぎ起用が増え、山口投手コーチ(当時)の支えもあり“無敵のストレート”を武器に2005年はJFKの一員として稲尾氏(西鉄)の樹立した年間最多登板数を抜き、当時の日本記録となる80試合登板を果たしリーグ優勝に大きな貢献をしてチームの投手陣の柱となっていった。
2007年は抑えに定着し日本タイ記録となる46セーブを挙げた。
と、本当に簡単に振り返るわけだ。
ここで忘れてほしくないのは、この1軍での実働年数である。球児投手の場合は1軍に完全に定着してまだ3年半くらいなのだ。それまでの5年半は球団も辛抱して球児投手を育て、使い、チャンスを与えて来た。
個人的には、この“5年半”相当分を1軍で共有してからメジャーとか言ってほしいのだ。もう充分という方もいらっしゃるかもしれないが、俺としては「さぁ、これから!」という感覚が強い。
ここで間違っても言ってほしくないのは「どこに行っても応援するのが本当のファン。」というセリフ。そりゃぁ中にはそういうファンの方もいるだろうけど、多くのファンは“阪神タイガースに球児投手がいたから”という理由が多いのではないだろうか?俺はそうだ。球児投手が他球団の選手だったらこれほどまでに応援はしていない。タイガースの選手だから応援しているのである。
選手自身の野球人生は確かに選手本人のものだろう。金額的にも夢という言葉にしても選手自身の解釈もあると思う。
ではその選手の夢というものの前に“ファンが共有してきた時間”はどうなるのだろう?「いつかは・・・」と信じてきて、それが本物になった。ずっと好きだった女とやっと付き合えたのに「別に不満も無いけど夢があるから。」で捨てられたらたまったものではない。
球児投手も今オフでの移籍を強行しようとしているわけではない。ただ、ポスティングと言う前に「ファンと共有してきた時間」とか「ファンが思いを募らせてきた時間」について考えてみてほしい。「メジャーで恩返し。」というのは話のすり替えだろう。
このことは他球団のファンの方も、なかなか1軍で活躍できなかったけどやっと活躍できるようになり、チームの主力になった選手がそうなったら・・・・・と思えば胸が痛むというか、不安にならざるを得ないことと思う。他球団の選手だが何とも寂しい感を持った選手もいる。
その時間や思いの重さに比べるには、彼の実働年数ではまだ短いと思うのだ。
選手の野球人生は選手自身のもの。でも共有してきた時間や思いは選手とファンの共有財産なのである。行くなとは言わない。でもファンに夢を与える立場の人間がこれでいいのか?と思うことがポスティングには多すぎるから俺はポスティングが大嫌いなのだ。
日本のプロ野球人気の低迷が叫ばれているが、こうやって移籍の自由化とでもいう美辞麗句のもとに選手の要求がまかり通り、ファンが辛く寂しい思いをすることが繰り返されれば人気も無くなるというものである。
普段は選手の意志や選択についてあまり書かないでいる俺のブログの記事だが、球児投手の希望表明があったので今回は書かせてもらった。ま、球児投手にはタテジマ一筋で行ってもらいたいなっていう希望があるだけにこんな書き方になっちゃったんだけどね。
球児投手は98年のドラフト1位指名でタイガースに入団した。いわゆる松坂世代である。
活躍を期待されもしたが立ち上がりは好投するものの、中盤以降になって捕まるというパターンが多く、なかなか試合の勝利投手権利ができる5イニングまで投げ続けることが出来なかった。
しかし2004年の中盤から1軍でも中継ぎ起用が増え、山口投手コーチ(当時)の支えもあり“無敵のストレート”を武器に2005年はJFKの一員として稲尾氏(西鉄)の樹立した年間最多登板数を抜き、当時の日本記録となる80試合登板を果たしリーグ優勝に大きな貢献をしてチームの投手陣の柱となっていった。
2007年は抑えに定着し日本タイ記録となる46セーブを挙げた。
と、本当に簡単に振り返るわけだ。
ここで忘れてほしくないのは、この1軍での実働年数である。球児投手の場合は1軍に完全に定着してまだ3年半くらいなのだ。それまでの5年半は球団も辛抱して球児投手を育て、使い、チャンスを与えて来た。
個人的には、この“5年半”相当分を1軍で共有してからメジャーとか言ってほしいのだ。もう充分という方もいらっしゃるかもしれないが、俺としては「さぁ、これから!」という感覚が強い。
ここで間違っても言ってほしくないのは「どこに行っても応援するのが本当のファン。」というセリフ。そりゃぁ中にはそういうファンの方もいるだろうけど、多くのファンは“阪神タイガースに球児投手がいたから”という理由が多いのではないだろうか?俺はそうだ。球児投手が他球団の選手だったらこれほどまでに応援はしていない。タイガースの選手だから応援しているのである。
選手自身の野球人生は確かに選手本人のものだろう。金額的にも夢という言葉にしても選手自身の解釈もあると思う。
ではその選手の夢というものの前に“ファンが共有してきた時間”はどうなるのだろう?「いつかは・・・」と信じてきて、それが本物になった。ずっと好きだった女とやっと付き合えたのに「別に不満も無いけど夢があるから。」で捨てられたらたまったものではない。
球児投手も今オフでの移籍を強行しようとしているわけではない。ただ、ポスティングと言う前に「ファンと共有してきた時間」とか「ファンが思いを募らせてきた時間」について考えてみてほしい。「メジャーで恩返し。」というのは話のすり替えだろう。
このことは他球団のファンの方も、なかなか1軍で活躍できなかったけどやっと活躍できるようになり、チームの主力になった選手がそうなったら・・・・・と思えば胸が痛むというか、不安にならざるを得ないことと思う。他球団の選手だが何とも寂しい感を持った選手もいる。
その時間や思いの重さに比べるには、彼の実働年数ではまだ短いと思うのだ。
選手の野球人生は選手自身のもの。でも共有してきた時間や思いは選手とファンの共有財産なのである。行くなとは言わない。でもファンに夢を与える立場の人間がこれでいいのか?と思うことがポスティングには多すぎるから俺はポスティングが大嫌いなのだ。
日本のプロ野球人気の低迷が叫ばれているが、こうやって移籍の自由化とでもいう美辞麗句のもとに選手の要求がまかり通り、ファンが辛く寂しい思いをすることが繰り返されれば人気も無くなるというものである。
普段は選手の意志や選択についてあまり書かないでいる俺のブログの記事だが、球児投手の希望表明があったので今回は書かせてもらった。ま、球児投手にはタテジマ一筋で行ってもらいたいなっていう希望があるだけにこんな書き方になっちゃったんだけどね。