タテジマとファイブアローズに魅せられて

　そんな中で今年も紙面に載ったのは太陽投手。そう、今年もだ。

　逆指名で入団して・・・・・という紹介記事を書くのではない。毎年１回は１軍で投げるのだが結果が出ず、または好投が続かず、メンタルだとか技術だとか色々と修正すべき点を挙げられながらも結果が出ていない。じゃあ次はどこを直すんだ？という気もしてくる。

　しかし昨年のファーム中継を観たところ、実に素晴らしいストレートを投げていた。しかも外角低めに。「やるじゃん！」と思ったものだ。これを上でも投げればいいのに・・・・・と正直思った。こうなるとメンタルなのかなぁ？と思えてくる。

　言うまでもなく、どっしりした下半身と上背は、投手としてというよりも選手として羨ましいくらいの体格と思う。それを生かせていないのは何が原因なのか。本人か？指導者か？色々ある。

　だが俺が個人的に思うのは、やはり意思なんだということだ。

　昨年、太陽投手が言ったことは「中継ぎの面白さが分かってきた。」などと言い、中継ぎ志望のような発言もしていた。それがここに至って先発志望のような発言が掲載されている。

　「そうじゃねぇだろう！」と言いたい。恵まれている資質といい、重そうな球威といい、やはり彼自身がどれだけ自分の武器を生かすかどうかという覚悟が必要だと思う。

　先発して、試合の中で貰った賞を裏方さんや鳴尾浜の若い選手に配るくらいの立場にならなければいけない選手である。逆に貰う立場であってはいけないのだ（まさか分けて貰ってねぇだろうな！）。

　もうそろそろ逆指名入団とか言ってもらえる時期は終わる。いや、そろそろじゃねぇか。だから体重を落そうが何をしようがいいが「今年こそ！」の気構えを見せて欲しい。トレードにも出さず、タイガースがここまで置いている事実の証拠を見せて欲しい。「強い巨人を倒したい！」と言って入団したんだから、強いかどうかは別として巨人を倒すステージに上がってこなければいけない。

　今年ほどのチャンスはそうそう無い。今まで逃しつづけたチャンスの分まで今年輝けなければ、藤田“太陽”は昇れないのである。（推定）