タテジマとファイブアローズに魅せられて

　ヒットで先制して、犠牲フライで追加して、ホームランで差をつけて、押し出しでダメ押しする。確かにまだ点を取れる展開だったと思う。ただ、少しだけでも次の打者が点に絡めるようになったんだから、少なくともこの試合に限ってはね、そうなったんだから前進と思いたい。　

　死のロードなんて言葉は他の球団とかマスコミが言っているだけで、今はそうでもないんじゃないか？というのは定説。ただ、今のように調子が上がらない打撃陣にとっては苦しいと思う。でもそれを乗り越えなきゃどうしようもない。だってこの時期にロードに出るなんて事は昨日今日に分かったことじゃなくて、タイガースってそういう日程にならざるを得ないチームなんだから。

　最後に締めた球児投手、今日は変化球中心だった。なんでもまだ張りが残っているらしく、１イニング限定ということだった。点差もあったせいか、ストレートを控えめにして他の球種、特にフォークを試すかのように投げ、押さえ込んでいたのが印象的。

　最終的にストレートにしても、やはりタイミングを合わせられ、ファールで粘られるというシーンを見てきた今シーズン。疲れもあるだろうから目先を変えさせる球種でカウントを稼ぐのはいいことだと思う。ついついストレートを期待しちゃうけど、決め球のストレートに持っていくまでの展開を楽しむのも野球の楽しみって思う。そうだからこそ、決め球が出たときの胸のすく思いは格別だ。球児くんのストレートは全盛期の佐々木のフォーク、潮崎のシンカーのように、分かっていても打てない球というレベルに達しているんだから。

　今日見せた少しずつの違いを継続して広島と戦い、来週末のドラゴンズとの戦いを迎えよう。勝負はまだまだ終わってはいない。