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タテジマとファイブアローズに魅せられて

阪神タイガースはもちろん、Bリーグの香川ファイブアローズも応援中。
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ブーメラン・スライダー
 鬼のような形相とはこの人のための言葉かもしれない。

 タイガースの後半を締める男の話だ。

 昨年までの強烈さは影を潜めている感もあるが、この人の場合はセーブの加減がわからないという方がいいのかもしれない。

 ブーメランの国、オーストラリアからやって来た、ブーメランのようなスライダーを投げる投手。男の僕から見ても、イロオトコと思ってしまう選手、その名は「ジェフ・ウィリアムス」。

 昨年のオープン戦で、僕はテレビでドえらい物を見てしまった気がした。

 相手は右打者だけど、それをあざ笑うかのようにベースの外を舐めて行くかのようなスライダー。左打者には思わず腰を引かせるようなスライダー。「こいつはマジで打てねぇや。」そう思った選手はここ数年いなかった。

 それだけではない。彼の左腕から放たれたスライダーは曲がりすぎて、スウィングしにきた右打者に当たってしまったのだ。

 普通デッドボールをぶつけてしまえば投手は帽子を取って謝るものだが、このときの彼は違った。「振ってるぞ!ストライクじゃねぇか!!」(推定)と、赤鬼のような形相でまくし立てたのだ。ぶつけられた方も振っているだけに抗議もできない。こ、こいつはすげぇ。そう思わずにいられなかった。

 それからの彼の活躍は記憶に新しい。途中で疲れも出たかもしれないが、それは日本の夏特有の湿気などであっただろう。秋になれば日本シリーズでキッチリ仕事をしてくれた。

 何もそこまでリキまなくても・・・と思うが、タイガースに一番欠けていた気迫を持ってきた。監督が「勝ちたいんや!!」と言ったのを言葉が通じなくても理解してマウンドで体現した男である。

 おそらく子供時代にブーメランで遊んだこともあるのだろう。そうでなけりゃあんな手元を離れて再び手元に帰ってきそうなスライダーなんか投げられない。母国オーストラリアのエアーズロックや、ジムジム・ウォール、グレートバリアリーフ辺りを1周してきそうな、いや、世界を1周してきそうなくらい、見事なスライダー。

 僕の勝手な思い込みでは、彼のスライダーは大洋ホエールズの平松さんのカミソリ・シュートのように、無敵のものになれる可能性を秘めている気がしてならない。未完成のブーメラン・スライダーを持つ男、ジェフ・ウィリアムス。彼の手元から放たれたスライダーはキャッチャーめがけて飛んでゆく。
そして勝利が決まった瞬間に、彼のボールはファンの大歓声にチームの勝利、そして笑顔という獲物を捕らえて手元に帰ってくる。それをガッツポーズと共に掴み取る。まさにブーメラン!!

そんな不思議な力を持つスライダーが完成に近づいたとき、彼の気迫あふれる表情と勝利のガッツ・ポーズが更に輝いて、大きくチームを取り囲む。それはまるでブーメランの軌道のように。

※ 共著 ニギリコブシ拳@ゼンゼコ 
6.21
| T−コラム | 20:57 | comments(0) | trackbacks(0) |









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