タテジマとファイブアローズに魅せられて

　地震発生から３日が経過した。未だに連絡が取れない親戚がいる中で、今日は３件の無事が確認できた。

　昼過ぎに仙台の親戚につながり、そこから他の２件の安否も確認できた。

　恵まれている方だと思う。うちの親戚は家の中は散らかり放題だが建物自体に大きな影響がなかったようだ。

　仙台市内は地区にもよるが昨日の夕方から順に電話が復旧し始めたとのこと。そして今日の昼に電話がやっとつながった。

　何とか生きていてくれれば・・・・・そう思っていた。それが生きているだけじゃなく住むところもあると知ったとき、俺は涙が出て止まらなかった。

　「こちらで出来ることがあったら何でも言って下さい。」

　他に言葉が出なかった。職場の自分の机に戻る、こんなオッサンの汚い涙じゃ何にもならないけど安心が涙となって溢れ出た。職場の人に東北地方に親戚がいるなんて言ってないので、周りの人は花粉症で目が辛いんだろうくらいにしか思わなかったかもしれない。

　「いやぁ、部屋の片付けが一番大変だよ。」

　さすがに今この場から仙台には行けない。でも生きていることが分かったら尚更居ても立っても居られない気持ちになる。

　電話の向こうからは自然な感じで明るい声が聞こえてきた。片付けというよりは引越しの荷解きをしているような雰囲気だった。

　起こったことは起こったこと。大切なのはこれからと言わんばかりで励ますつもりが逆に励まされた。心配するつもりが逆に「そっちはどう？揺れたんじゃない？」と心配してもらった。全く、タフな人たちだ。

　うちの職場からも復興支援のために現地に派遣されるという話がある。交替で行くのだが、もしも募集されれば親戚が多く住んでいる俺は候補者となる。もちろん少しでも役に立てるなら喜んで行かせてもらう。

　まだ連絡が取れない親戚が残っている。災害伝言ダイヤルも利用しながら無事を祈っている。

　で、話は少しだけ野球に。

　今年のプロ野球、開幕は予定通りなのかな？俺の心の中でも予定通り開幕してほしい気持ちもあれば、いやいやそういうわけにも・・・という気持ちの両方がある。この辺はなかなか整理が出来ない複雑な気持ち。

　今日のオープン戦は２イニングしか観ていないが、鶴投手の投球には嬉しさを感じた。１日も早く野球を楽しめる日が来るように、復興に向けて俺なんかにも出来ることを探して行こうと思う。