タテジマとファイブアローズに魅せられて

　今でも覚えているのは初めてライトスタンドに入った時だった。

　最初に甲子園に行ったときに観戦したのは、実は１塁アルプスだった。あそこの（当時は）自由席を買って入場したのだ。で、ライトスタンドの迫力に誘われて次の試合からはライトに行ったのだ。

　ライトスタンドは怖いという印象を持たれがちだったけど、俺はライトスタンドで怖い思いをしたことは１度も無い。むしろ楽しい思いをたくさんした。

　１人で離れて応援していると知らないオッサンにビールをもらったり・・・・・１人で離れて応援していると応援している人に「こっちに来い！（こっちで一緒に応援しよう。）」と呼ばれたり・・・・・とにかく人情ってやつがあった場所だった。今ではあり得ない話だ。

　そのライトスタンドが今秋、改修される。ま、これも仕方なかろう。俺はライトスタンドは汚されても構わない服装で行く場所と思っていたのだが、最近はそうでもないらしい。脚を踏まれても故意じゃなけりゃ怒れない場所だし、上からビールが流れて来ても別に驚く場所でもない。要は汚れても構わない服装で、ついでに荷物はビニール袋かなんかに入れておけばビールが流れて来ても汚されることも無い。そのくらいでちょうど良い場所って認識だった。

　来春には新しい外野スタンドが出来る。収容人数が減るのが痛い。チケット獲るのがしんどくなりそうだ。今でもしんどいのだが。

　いつでも行けると思っていたライトスタンド。もう少し今のライトスタンドに座っておけばよかった。そういう気持ちも少しある。

　改修後はどうなるか、それは改修後になって入場すればそれで分かる。ただ２１号門から入場して階段を上がり、振り向いたときに目に飛び込んでくるグランドの芝と黒土の美しさ。それが変わらなければいいんじゃないかと思う。

　あとは・・・・・立って応援したい。