タテジマとファイブアローズに魅せられて

　いきなりのキャンプリタイアで心配させたけど、本人の明るい表情などを見ていると本当に安心できる。このまま故障せずに、盗塁王を取り戻すことを心に誓い戦っていって欲しい。

　もう１人は先発捕手の狩野選手。

　浅井選手がこのところ評価を落とし気味なので今が彼にとっては本当にチャンス。

　オフには金本選手と矢野選手に教えを請い、自己研鑽に励んできた。

　昨秋の１軍出場では、「構えるのが遅い」という欠点を露呈したが、この春は目立ったほど遅くないように思う。

　１つ１つのプレーが丁寧になっていると思ったのは、試合を観た方は思い出せる場面だろうけど、１塁のカバーに全力で走り、悪送球を体を張って止めたこと。解説の田尾さんが「今どきここまで走ってくれる捕手は少ない。」とおっしゃったように、捕手としては珍しい俊足を守備面でも武器にして戦っている。

　ポスト井川と言われてはいるが、矢野さんの後釜も相当必要。年齢的に野口さんでは苦しく、浅井捕手はこのところの評価でやはり苦しそう。ルーキーの清水捕手は時間がかかるだろうし、同じくルーキーの橋本捕手も面白そうだけどさすがに今年や来年の話ではないだろう。

　そんななかでの狩野捕手だ。浅井選手が１軍に帯同していたけど、ファームでじっくり実戦経験を積んでいた。ファーム首位打者も獲得、この日のリードでは５回２失点とまぁまぁなところも見せた。

　かといって浅井選手に可能性が無いわけではない。送球や捕球といった基本的な部分で矯正が必要で時間がかかるかもしれない。狙っていないような球でもとりあえず初球に手を出すところも直さなきゃいけない。直す部分がたくさんあるけど１軍帯同実績ではトップ。この辺、少し競争を煽る必要がありそうだ。

　今日の試合はボロ負けしたけど、狩野捕手の前進というか成長が実感できたことが良かったことだと思う。