タテジマとファイブアローズに魅せられて

　今日だって当たり前のように先制して逃げ切った。不満を言えばダメ押しが欲しかったと思うけど、それでも逃げ切るから凄い。

　そりゃ確かに広島が若手中心のメンバーで戦っているという、広島のチームとしての苦しさもあるだろう。でもそうそう楽勝なんてできない。

　全部勝つ！とか負けられないとか言うのは簡単。でもそれを言うだけの覚悟を見せてくれている。

　お立ち台の鳥谷選手。リップサービスとか無縁に見える選手が「最終的に優勝したい。」とひとこと。ますます実感がわいてきてしまうじゃないか！！珍しく左打者には有利な、左から右への風が吹く甲子園。その中、引っ張ってライトスタンドに放り込んだ。

　秋風が吹く甲子園。でも全然涼しくない雰囲気の球場がここにある。今日もドラゴンズよりも早く試合が終わった。当然この試合の結果をドラゴンズは試合途中で知るだろう。どうだ！このタイガースの凄さ！ビビッたか？！

　先発が何とか試合を作る。リリーフ陣で抑え込む。打線は先制する。１点取られてもすぐに取り返す。バックはシーツ先生の３−６−３のゲッツー、濱中選手のファインプレーを始めとして盛り立てる。地味なようだけど投打が噛みあっていることは事実だ。弱いチームに出来る芸当ではない。

　安藤投手のかけ込み２ケタ勝利も見えてきた。久保田投手も今日は力のある球で抑えた。六甲颪はこだまする。９月だけでも１４回も六甲颪は勝ってこだましている。選手が見せた覚悟。それが嬉しい。優勝するしないとか関係なく、こんな戦いを魅せてくれているタイガースに感動する毎日が幸せだ。

　初回の先頭打者の赤星選手が１塁を駆け抜け内野安打。セーフの審判の声に両手をグッと握って「ヨシッ！」と手ごたえを感じた場面に、今日は俺も手ごたえを感じた夜だった。